PP試薬ボトル、HDPE試薬ボトル、どのように選択しますか?


PP試薬ボトル、HDPE試薬ボトル、どのように選択しますか?
A.ポリプロピレン(PP)
B.高密度ポリエチレン(HDPE)
PPとHDPEは、プラスチック製試薬ボトルの製造によく使われる原料です。では、試薬ボトルによく使われるこの2つの原料の性能にはどのような違いがあるのでしょうか?以下の5つのポイントから比較してみましょう。
1.耐熱性
HDPEの脆化温度は-100℃ですが、PPの脆化温度は0℃です。そのため、HDPE製の試薬ボトルは、2~8℃の緩衝液と-20℃の酵素を診断試薬として保管するなど、低温保管に適しています。
PP素材は121℃に耐えることができるため、PP素材の試薬ボトルは高温で使用する必要がある製品に適しています。
2. 耐薬品性
HDPE 製と PP 製の試薬ボトルはどちらも室温で酸とアルカリに耐性がありますが、耐酸化性の点では HDPE の方が PP より優れているため、HDPE ボトルは酸化物質の保管に適しています。
ポリプロピレンは、低分子量の脂肪族、芳香族、塩素化炭化水素によって軟化・膨潤する可能性があります。そのため、n-ヘキサン、ベンゼン環、塩素化炭化水素などの有機溶剤の保管には、HDPEボトルの方が適しています。
3. 靭性と耐衝撃性
ポリプロピレン(PP)は優れた耐曲げ疲労性を備えていますが、低温での耐衝撃性が低いため、PP試薬ボトルは低温保管には適していません。落下耐性に関しては、HDPE試薬ボトルの方がPP試薬ボトルよりもはるかに優れています。
4. 透明性
HDPEボトルと比較して、PPボトルは透明度が高く、ボトル内の物質の状態を観察しやすいです。現在、非常に透明なPPボトルのほとんどには清澄剤が添加されているため、慎重にお選びください。
5.滅菌方法
滅菌方法に関しては、PP試薬ボトルとHDPE試薬ボトルはどちらもEO滅菌、消毒剤滅菌、放射線滅菌が可能です。ただし、PPは放射線耐性が必須であり、そうでないと黄変してしまうため注意が必要です。
違いは、PP は高温高圧で滅菌できるのに対し、HDPE はできないことです。
まとめると、PP または HDPE 製の試薬ボトルを選択する際には、化学試薬の物理的特性を考慮する必要があります。
投稿日時: 2022年7月26日